ミリタリーコットンタープとランタンの灯、そして焚火代わりの武井君 ~今季初のツンデレフィールド内山牧場④~
【記事のキャンプは東京への緊急事態宣言発出前です】
[5] アーベントロートAbendrot が終わり
やがてランタンの映えるサイトに
逢魔が時、静かに太陽が
西の山に沈み、
山が朝日に染まる
モルゲンロート Morgenroth
…の夕日バージョン、
アーベントロートAbendrot が始まる。
陽が傾くにつれ、
正面の荒船山が
アーベントロートによって
赤く染まり始めた
10月末から11月にかけての
冬季閉場間近の季節に比べると
その色は
いささか控えめなのだけど…
この視界に入る、
唯一のキャンパーは、
幼い二歳ほどの男の子を連れた
若いファミリーキャンパーで、
モンベルの山岳テント、
ステラリッジを張っていた。
声をかけてあいさつし、
話を聞いた。
やはりご夫婦二人とも、
多くの山を登った岳人だった。
キャンプ場での、
いわゆるファミキャンは
「始めたばかりの初心者です」
…と話してくれた。
************
このあとは、
あっという間に暗くなる、
ツンデレフィールド。
このフィールドでは
うれしいことに、人工的な照明は
トイレの常夜灯だけだ。
あとはキャンパーの灯す、あかりだけ。
そろそろランプの
「点灯試験」を行おう。
お気に入りだけど風に弱い、
DEN HAAN ROTTERDAM の
キャビンランプ。
まだ明るいけど、
まずこれだけ、点灯してみる。
もっと暗くなってきたときの
キャビンランプの姿である。
「昔の吊りランプ」らしいランプ。
この風情が気に入っている。
そして左の背後、タープの奥、
色温度が高く、
青白い光が見える。
これは「今は亡き」、
フランスの名門ガス器具メーカー、
キャンピングガスの
L470ランタンである。
************
予報では、
風は「静穏」または、
「1m/s」なのだが、
このランタンが
吹き消されるほどの
風が吹きはじめた。
風向きは、いつもの通り、
背後から。
明日朝には、
決まって逆方向の風になるので、
いわゆる山谷風なのだろう。
焚火をどうしようか迷ったが、
丁度、風下に
若い夫婦のサイトがある。
彼らの幕は、
モンベルの山岳テント、
ステラリッジのようだ。
山で焚火をやるものなどいないから、
耐火性など皆無のテントである。
ちょっと様子を見るか。
あと角度にして十度、ズレていれば
間違いなく大丈夫なのだが…
地形と太陽光によって吹きおこる風、
つまり山風と谷風は、
その風向をほとんど、
変えることがないのだ。
************
ランタン関係のメインギアである、
木製ランタンポール「シダレ桜」は、
台湾のウッドギアブランド
BLACK DESIGN の逸品で、
品切れの連続の中で、
結構、苦労して、
奇跡的に手に入れた。
でも、風が強く、
霧が多いこのフィールドでは、
やや持て余してきたのも事実。
次のツンデレフィールドキャンプでは
ちょっと大切に、
休ませておこうか…と、
考え始めている。
[6] 風の吹く夜の焚火代わりに
風という名の空気の塊が、
背後からぶつかってくる。
風よけに張った
ミリタリーコットンシートタープは、
しっかりとその役目を果たしているが、
風を考慮して焚火をしないでいると、
やはり、ちと寒い。
そこで、こういう時に
その持ち味を発揮する、
屋外専用の暖房器具、
武井バーナーパープルストーブ501a…
次の写真、
影になっていて、よく見えないが、
コールマンの、
サイドテーブルデッキチェアが
一番左端に見える。
その斜め右前に、
暖房用の武井君を点火して、
置いてあるのだ。
風が吹き抜けても、
その赤外線は、
電磁波の一種であるから、
そこに座ってボーッと過ごす俺にも、
しっかりと到達して、暖かい。
シュゴーっという燃焼音が
フィールドに響く。
************
サイトを照らす、
ひときわ明るい光は、
コールマンのシングルマントル、
Colman ADJUSTABLE
ONE MANTLE MODEL 286-288
まだ若かったあの頃、
三人息子を連れて妻と共に、
「オートキャンプ」を始めたころからの
大切なランタンである。
このオートキャンプ
…という語の意味は、
現在ではややニュアンスが、
変わってしまっているけれど。
あの頃、チューブマントルの
「ノーススター」という
ランタンが発売され、
ツーマントルも定番だった。
敢えて、明るすぎないと思われる
ワンマントルを選んだ。
でも、それでも明るすぎる。
これからディナーの用意をしたら、
「自然と共存できるあかり」
…に、明るさを落とそう。
***********
今季初のツンデレ内山牧場は
風が吹いてきたけど、
奇跡的な上機嫌。
2日目の夕飯は、
賞味期限切れになりそうな食材。
コンブと同じうま味成分、
グルタミン酸をたっぷり含んだ食材、
ドライトマトを無謀にも使った料理
(人によってはほのかな酸味が旨くない…かも)
…と、もう一品で簡単に済ませた夕食。
そしてルーフテント、
ZIFER Autohome
Columbus Variant の中で
黎明の朝焼けを待つ。
でも明日の朝は、寒そうだなぁ…
予報では、最低温度1℃…だ。
************
今回も長文レポとなりました。
お付き合いいただき感謝申し上げます。
では今回はこのへんで失礼します。
ご訪問ありがとうございました。
★前の記事
2021/05/16
★次の記事
Coming Soon
関連記事