もう一つ、大切なテーマがありました。
それは、母の遺品ともいうべき、
業務用の名器だった、
TAIRI(テイリ)
コーヒーサイフォンを使って懐かしい味のコーヒーを入れること。
TAIRI(テイリ)は、今は一児の父となった長男が1歳の時に、
癌で亡くなった私の母が営んでいた
小さなコーヒーショップで使用していたブランドです。
今の家、ECO2HOUSEを建てたとき、
キッチンの食器棚の一番上の、しかも一番奥に
しまい込んでいたレトロな未使用コーヒーサイフォンを、
先日、「発見」しました。
私はコーヒーが大好きなので、
デュオキャンプにはいつも、
ペーパードリップを持参。
手回し式のコーヒーミルも持って行っていたのですが、
このミルではサイフォン用のやや細かい挽き方は難しかった。
そこで、これまた30年ぶりの業務用コーヒーミルの登場!!
普段はオブジェとなっていました。
右側は普段使っている
デロンギ。息子たちの共同購入です。
「こんど、キャンプに行ったらこのサイフォンでコーヒーを入れようよ」
「そうね。30年くらい使ってなかったわね。」
・・・というわけで、テイリコーヒーサイフォン復活が決まりました!!
では、その過程をご紹介します。
まず、アルコールランプ。
かつてのコーヒーショップでは、ガスを使っていたので、
アルコールランプも新品。
「燃料用のアルコールがないね」
「でも燃料用のアルコールはメタノールも入ってるし、
あんまり気持ちよくないな…」
メタノールが燃えると(不完全燃焼すると)、
原理上、毒性の高いホルムアルデヒドやギ酸が生成します。
まぁ、不完全燃焼なんてほぼあり得ないけど…。
「あ、アレがあるじゃん!!」
・・・てなわけで登場したのが、ポーランド製ウォッカ、
スピリタス。
このほぼエタノール(96度)のウォッカをランプに入れて、着火。
抽出開始です。
フラスコ(下の球形ガラス容器)の水が沸騰し、
生じた水蒸気に押し上げられて、
沸騰した湯がすべてロートの上に上がります。
そしてここで、コーヒーの抽出が行われます。
サイフォンのいいところは、沸騰したての湯で抽出を行い、
しかも抽出したてのコーヒーを、直接加熱することがない…という点です。
チョコレートケーキがお供です。
そして、フラスコが冷えてくると、
水を(湯を)押し上げていた水蒸気が凝縮して水に戻るので、
抽出したコーヒーがロートからフラスコに降りてきます。