2021年05月21日
ミリタリーコットンタープとランタンの灯、そして焚火代わりの武井君 ~今季初のツンデレフィールド内山牧場④~
【記事のキャンプは東京への緊急事態宣言発出前です】
[5] アーベントロートAbendrot が終わり
やがてランタンの映えるサイトに

逢魔が時、静かに太陽が
西の山に沈み、
山が朝日に染まる
モルゲンロート Morgenroth
…の夕日バージョン、
アーベントロートAbendrot が始まる。
************
陽が傾くにつれ、
正面の荒船山が
アーベントロートによって
赤く染まり始めた
10月末から11月にかけての
冬季閉場間近の季節に比べると
その色は
いささか控えめなのだけど…


この視界に入る、
唯一のキャンパーは、
幼い二歳ほどの男の子を連れた
若いファミリーキャンパーで、
モンベルの山岳テント、
ステラリッジを張っていた。
声をかけてあいさつし、
話を聞いた。
やはりご夫婦二人とも、
多くの山を登った岳人だった。
キャンプ場での、
いわゆるファミキャンは
「始めたばかりの初心者です」
…と話してくれた。
************
このあとは、
あっという間に暗くなる、
ツンデレフィールド。
このフィールドでは
うれしいことに、人工的な照明は
トイレの常夜灯だけだ。
あとはキャンパーの灯す、あかりだけ。
そろそろランプの
「点灯試験」を行おう。
お気に入りだけど風に弱い、
DEN HAAN ROTTERDAM の
キャビンランプ。
まだ明るいけど、
まずこれだけ、点灯してみる。

もっと暗くなってきたときの
キャビンランプの姿である。

「昔の吊りランプ」らしいランプ。
この風情が気に入っている。
そして左の背後、タープの奥、
色温度が高く、
青白い光が見える。
これは「今は亡き」、
フランスの名門ガス器具メーカー、
キャンピングガスの
L470ランタンである。
************
予報では、
風は「静穏」または、
「1m/s」なのだが、
このランタンが
吹き消されるほどの
風が吹きはじめた。
風向きは、いつもの通り、
背後から。
明日朝には、
決まって逆方向の風になるので、
いわゆる山谷風なのだろう。
焚火をどうしようか迷ったが、
丁度、風下に
若い夫婦のサイトがある。
彼らの幕は、
モンベルの山岳テント、
ステラリッジのようだ。
山で焚火をやるものなどいないから、
耐火性など皆無のテントである。
ちょっと様子を見るか。
あと角度にして十度、ズレていれば
間違いなく大丈夫なのだが…
地形と太陽光によって吹きおこる風、
つまり山風と谷風は、
その風向をほとんど、
変えることがないのだ。
************

ランタン関係のメインギアである、
木製ランタンポール「シダレ桜」は、
台湾のウッドギアブランド
BLACK DESIGN の逸品で、
品切れの連続の中で、
結構、苦労して、
奇跡的に手に入れた。
でも、風が強く、
霧が多いこのフィールドでは、
やや持て余してきたのも事実。
次のツンデレフィールドキャンプでは
ちょっと大切に、
休ませておこうか…と、
考え始めている。
[6] 風の吹く夜の焚火代わりに
風という名の空気の塊が、
背後からぶつかってくる。
風よけに張った
ミリタリーコットンシートタープは、
しっかりとその役目を果たしているが、
風を考慮して焚火をしないでいると、
やはり、ちと寒い。
そこで、こういう時に
その持ち味を発揮する、
屋外専用の暖房器具、
武井バーナーパープルストーブ501a…

次の写真、
影になっていて、よく見えないが、
コールマンの、
サイドテーブルデッキチェアが
一番左端に見える。

その斜め右前に、
暖房用の武井君を点火して、
置いてあるのだ。
風が吹き抜けても、
その赤外線は、
電磁波の一種であるから、
そこに座ってボーッと過ごす俺にも、
しっかりと到達して、暖かい。
シュゴーっという燃焼音が
フィールドに響く。
************
サイトを照らす、
ひときわ明るい光は、
コールマンのシングルマントル、
Colman ADJUSTABLE
ONE MANTLE MODEL 286-288
まだ若かったあの頃、
三人息子を連れて妻と共に、
「オートキャンプ」を始めたころからの
大切なランタンである。
このオートキャンプ
…という語の意味は、
現在ではややニュアンスが、
変わってしまっているけれど。
あの頃、チューブマントルの
「ノーススター」という
ランタンが発売され、
ツーマントルも定番だった。
敢えて、明るすぎないと思われる
ワンマントルを選んだ。
でも、それでも明るすぎる。
これからディナーの用意をしたら、
「自然と共存できるあかり」
…に、明るさを落とそう。

***********
今季初のツンデレ内山牧場は
風が吹いてきたけど、
奇跡的な上機嫌。
2日目の夕飯は、
賞味期限切れになりそうな食材。
コンブと同じうま味成分、
グルタミン酸をたっぷり含んだ食材、
ドライトマトを無謀にも使った料理
(人によってはほのかな酸味が旨くない…かも)
…と、もう一品で簡単に済ませた夕食。
そしてルーフテント、
ZIFER Autohome
Columbus Variant の中で
黎明の朝焼けを待つ。
でも明日の朝は、寒そうだなぁ…
予報では、最低温度1℃…だ。

************
今回も長文レポとなりました。
お付き合いいただき感謝申し上げます。
では今回はこのへんで失礼します。
ご訪問ありがとうございました。
★前の記事
晩秋の内山牧場キャンプ場 改名前最後のキャンプは眩しい陽光に溢れて ~強風だけど空気の澄んだツンデレフィールドに ⑦~
改名前の内山牧場、最高の夜明けをルーフテントを積んだランクル70とともに ~空気の澄んだツンデレフィールドに ⑥~
月光に浮かび上がる荒船パノラマキャンプフィールドの夜 ~強風だけど空気の澄んだツンデレフィールドに ⑤~
絶品の「レトルトカレー」はカレー味の牛モツ煮込み! ~強風だけど空気の澄んだツンデレフィールドに ④~
夕暮れのブルーアワーに ~ツンデレフィールド・荒船パノラマキャンプフィールド(旧:内山牧場キャンプ場)③~
内山牧場キャンプ場 名称変更前、最後の絶景キャンプ ~強風だけど空気の澄んだツンデレフィールドに ②~
改名前の内山牧場、最高の夜明けをルーフテントを積んだランクル70とともに ~空気の澄んだツンデレフィールドに ⑥~
月光に浮かび上がる荒船パノラマキャンプフィールドの夜 ~強風だけど空気の澄んだツンデレフィールドに ⑤~
絶品の「レトルトカレー」はカレー味の牛モツ煮込み! ~強風だけど空気の澄んだツンデレフィールドに ④~
夕暮れのブルーアワーに ~ツンデレフィールド・荒船パノラマキャンプフィールド(旧:内山牧場キャンプ場)③~
内山牧場キャンプ場 名称変更前、最後の絶景キャンプ ~強風だけど空気の澄んだツンデレフィールドに ②~
この記事へのコメント
こんにちは。
アーベンロート、いいですねぇ ^^
嬬恋だと草原側に泊まらないとそのタイミングに気付くのが遅れがちなんですよね ^^;
その点、内山なら絶対気づくw
にしてもデンハーのランプ、風情がありますねぇ ^^
お財布と積載が許せば長期泊に数台投入したい ^^;
風があるときの焚き火(と薪スト)は気を使いマスネ。
風向き的になるべく他のサイトに迷惑が掛からないように焚き火台を置きますが、サイトによっては限界がありますからネ ^^;
アーベンロート、いいですねぇ ^^
嬬恋だと草原側に泊まらないとそのタイミングに気付くのが遅れがちなんですよね ^^;
その点、内山なら絶対気づくw
にしてもデンハーのランプ、風情がありますねぇ ^^
お財布と積載が許せば長期泊に数台投入したい ^^;
風があるときの焚き火(と薪スト)は気を使いマスネ。
風向き的になるべく他のサイトに迷惑が掛からないように焚き火台を置きますが、サイトによっては限界がありますからネ ^^;
Posted by GRANADA
at 2021年05月23日 13:13

◆GRANADAさん こんにちは。
>アーベンロート、いいですねぇ ^^
朝のMorgenrot は、内山だと荒船山はシルエット。
向かいの山々が赤く染まります。
Abendrot は、夕日があたるので、
正面になります。
ところで、この、ドイツ語の読みは
d は黙字なんですか?
ドイツ語、あまり真面目に学習しなかったんですが…
多くのサイトでアーベントロートなんですけど、
好日山荘はアーベンロートって読んでいます。
>嬬恋だと草原側に泊まらないと
>そのタイミングに気付くのが遅れがちなんですよね ^^;
>その点、内山なら絶対気づくw
そうですよね。
でも、午後の夕暮れ時、
焚火とか夕食の準備をしてると
見逃してしまうことも、たまにあるんですョ…
>にしてもデンハーのランプ、風情がありますねぇ ^^
>お財布と積載が許せば長期泊に数台投入したい ^^;
数台も?! そりゃステキですね!
私も実は、トロールランプが欲しいとも思うのですが
装備の断捨離方針と逆行してしまうので…
>風があるときの焚き火(と薪スト)は気を使いマスネ。
>風向き的になるべく他のサイトに
>迷惑が掛からないように焚き火台を置きますが、
>サイトによっては限界がありますからネ ^^;
薪ストは飛ばないようにできますが、
薪を使った焚火をやらない…という決断は、
個々の責任に任されていますね。
でも、風が吹いて、
風下に他のサイトがあったらどうするか…
私はせめて、
薪は諦めて炭で行う…くらいのルール化は
必要である気がしています。
>アーベンロート、いいですねぇ ^^
朝のMorgenrot は、内山だと荒船山はシルエット。
向かいの山々が赤く染まります。
Abendrot は、夕日があたるので、
正面になります。
ところで、この、ドイツ語の読みは
d は黙字なんですか?
ドイツ語、あまり真面目に学習しなかったんですが…
多くのサイトでアーベントロートなんですけど、
好日山荘はアーベンロートって読んでいます。
>嬬恋だと草原側に泊まらないと
>そのタイミングに気付くのが遅れがちなんですよね ^^;
>その点、内山なら絶対気づくw
そうですよね。
でも、午後の夕暮れ時、
焚火とか夕食の準備をしてると
見逃してしまうことも、たまにあるんですョ…
>にしてもデンハーのランプ、風情がありますねぇ ^^
>お財布と積載が許せば長期泊に数台投入したい ^^;
数台も?! そりゃステキですね!
私も実は、トロールランプが欲しいとも思うのですが
装備の断捨離方針と逆行してしまうので…
>風があるときの焚き火(と薪スト)は気を使いマスネ。
>風向き的になるべく他のサイトに
>迷惑が掛からないように焚き火台を置きますが、
>サイトによっては限界がありますからネ ^^;
薪ストは飛ばないようにできますが、
薪を使った焚火をやらない…という決断は、
個々の責任に任されていますね。
でも、風が吹いて、
風下に他のサイトがあったらどうするか…
私はせめて、
薪は諦めて炭で行う…くらいのルール化は
必要である気がしています。
Posted by eco2house
at 2021年05月23日 15:27

風向きを読めるのもホームグランドならではで、
火の粉を配慮して武井バーナーをとは流石です。
何でもかんでも焚き火をと配慮にかけた、、、
ブームで混雑すれば、嫌な思いや損害賠償など
裁判沙汰とかも起こりえるかも知れませんね。
今回のフィールドも美しい変化がお見事で
夜のランプへの移行が無事に?楽しめて良かったですね。
読み逃げばかりでスミマセン。
火の粉を配慮して武井バーナーをとは流石です。
何でもかんでも焚き火をと配慮にかけた、、、
ブームで混雑すれば、嫌な思いや損害賠償など
裁判沙汰とかも起こりえるかも知れませんね。
今回のフィールドも美しい変化がお見事で
夜のランプへの移行が無事に?楽しめて良かったですね。
読み逃げばかりでスミマセン。
Posted by SORA
at 2021年05月23日 17:30

◆SORAさん コメントありがとうございます。
>風向きを読めるのもホームグランドならではで、
>火の粉を配慮して武井バーナーをとは流石です。
お若いファミキャン家族は、
また次の記事当たりで登場いたしますが、
焚火は炭を苦労して着火していました。
>何でもかんでも焚き火をと配慮にかけた、、、
>ブームで混雑すれば、嫌な思いや損害賠償など
>裁判沙汰とかも起こりえるかも知れませんね。
そうですね。
薪を盛大に燃やす焚火は
勘弁してほしいと
思うことが結構あります。
せめて炭を使っていただければ、
火の粉は飛びにくくなるのですが…
また、暖房用のバックアップは難しくても、
せめて調理用シングルバーナーは、
誰でもみんな、用意していてほしいと思います。
>今回のフィールドも美しい変化がお見事で
>夜のランプへの移行が無事に?楽しめて良かったですね。
このツンデレフィールド、
実は翌朝、2日目がとてもステキだったのです。
できるだけ早く、アップしたいと思います。
>読み逃げばかりでスミマセン。
いえいえ、「足あと」を残していただいて、
うれしいです!
コメントを残していただける記事になるよう、
がんばります!!
…この、「読み逃げ」っていう言葉、
あんまり好きじゃないです。
記事が自分にはコメントできない…という
内容の場合もあるので…
ですからお気になさらずに、ご訪問くださいね。
>風向きを読めるのもホームグランドならではで、
>火の粉を配慮して武井バーナーをとは流石です。
お若いファミキャン家族は、
また次の記事当たりで登場いたしますが、
焚火は炭を苦労して着火していました。
>何でもかんでも焚き火をと配慮にかけた、、、
>ブームで混雑すれば、嫌な思いや損害賠償など
>裁判沙汰とかも起こりえるかも知れませんね。
そうですね。
薪を盛大に燃やす焚火は
勘弁してほしいと
思うことが結構あります。
せめて炭を使っていただければ、
火の粉は飛びにくくなるのですが…
また、暖房用のバックアップは難しくても、
せめて調理用シングルバーナーは、
誰でもみんな、用意していてほしいと思います。
>今回のフィールドも美しい変化がお見事で
>夜のランプへの移行が無事に?楽しめて良かったですね。
このツンデレフィールド、
実は翌朝、2日目がとてもステキだったのです。
できるだけ早く、アップしたいと思います。
>読み逃げばかりでスミマセン。
いえいえ、「足あと」を残していただいて、
うれしいです!
コメントを残していただける記事になるよう、
がんばります!!
…この、「読み逃げ」っていう言葉、
あんまり好きじゃないです。
記事が自分にはコメントできない…という
内容の場合もあるので…
ですからお気になさらずに、ご訪問くださいね。
Posted by eco2house
at 2021年05月23日 18:40

こんばんわ~
吊り下げキャビンランプの雰囲気(*^^*)良いですね~
他のランタン達も、サイトにマッチして。囲まれて過ごす時間が心地好さそうです
干物はこうしたサイト作りから大きく離れてしまいました(・・;)簡単小量ギアへ
シングルマントルのランタンなのに、本当明るいですね~
これはファミキャン時には必要な明るさですね(^^)
吊り下げキャビンランプの雰囲気(*^^*)良いですね~
他のランタン達も、サイトにマッチして。囲まれて過ごす時間が心地好さそうです
干物はこうしたサイト作りから大きく離れてしまいました(・・;)簡単小量ギアへ
シングルマントルのランタンなのに、本当明るいですね~
これはファミキャン時には必要な明るさですね(^^)
Posted by 干物 >゜)))彡
at 2021年05月24日 21:12

◆干物 >゜)))彡さん こんばんは。
>吊り下げキャビンランプの雰囲気(*^^*)良いですね~
ありがとうございます。
デンハーロッテルダムの
「復刻」ランプは、どれもステキなんですが、
実用性は、高くない。
でも捨てがたい魅力があるんです。
>他のランタン達も、サイトにマッチして。
>囲まれて過ごす時間が心地好さそうです
そう。
あと一つ、あと一つと増えてしまいました。
たぶんこの分野は断捨離できないですね…
>干物はこうしたサイト作りから
>大きく離れてしまいました(・・;)簡単小量ギアへ
私も一つの方向として目指してはいるんですが…
とりあえず、ランクル70の
サイドタープ・リアタープへの
こだわりは捨てました。
>シングルマントルのランタンなのに、本当明るいですね~
>これはファミキャン時には必要な明るさですね(^^)
やはり加圧式ランタンのひとつの完成形だと思います。
かつての「オートキャンプ≒当時のファミキャン」では大活躍しました。
>吊り下げキャビンランプの雰囲気(*^^*)良いですね~
ありがとうございます。
デンハーロッテルダムの
「復刻」ランプは、どれもステキなんですが、
実用性は、高くない。
でも捨てがたい魅力があるんです。
>他のランタン達も、サイトにマッチして。
>囲まれて過ごす時間が心地好さそうです
そう。
あと一つ、あと一つと増えてしまいました。
たぶんこの分野は断捨離できないですね…
>干物はこうしたサイト作りから
>大きく離れてしまいました(・・;)簡単小量ギアへ
私も一つの方向として目指してはいるんですが…
とりあえず、ランクル70の
サイドタープ・リアタープへの
こだわりは捨てました。
>シングルマントルのランタンなのに、本当明るいですね~
>これはファミキャン時には必要な明るさですね(^^)
やはり加圧式ランタンのひとつの完成形だと思います。
かつての「オートキャンプ≒当時のファミキャン」では大活躍しました。
Posted by eco2house
at 2021年05月24日 21:54
